食の安全とは、私たちの毎日の食卓にのぼる食料の安全をまもることです。食料は、植物にせよ動物にせよ、成長の途中で、人間にとって有害な物質をふくんで成長することがあります。食の安全とはこのようなときに、食の安全や安心の確保のため、食品の販売停止や回収など、さまざまなこころみをおこなうことです。
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食の安全は国民の健康と生命にかかわる、ひじょうに大きな問題です。そのため、国の政府が主導して食の安全を管理しています。政府の機関のなかでもとくに、厚生労働省が積極的に食の安全にかかわっています。生産・輸入された食料が、人間にとって安全なものかどうかを調査し、その情報を公表するなど、国民が安心して食事ができるようにしているのです。
みなさんは、食の安全や安心についてどのようにかんがえていますか?毎日の食事を安心して楽しめていますか?このような問いに関して各種機関を通じて、アンケート調査が実施されています。ここでは、2004年におこなわれたアンケート結果を紹介します。
おおいに感じているひと(35%)と多少感じているひと(50%)をあわせると、90%近いひとが食の安全に不安を感じているのです。
残留農薬(65%)や食品添加物(60%)、輸入食品(50%)に、食の安全が保たれていないと考えているひとが多いのです。
鮮度(70%)や賞味期限(65%)、生産地(30%)にとくに気をつけているという結果がでました。
食品の抜き取り検査(70%)や工場への立ち入り検査(60%)など、食品そのものや、製造会社への不信がつよいという結果がでました。
食の安全をかんがえるときには、BSE問題は避けてはとおれない問題となりました。BSE問題は、新聞やテレビなどのメディアでもさかんにとりあげられていますよね。さいきんよく耳にする、このBSE問題とはどのようなものなのでしょうか。
BSEとは「牛海綿状脳症(ぎゅうかいめんじょうのうしょう)」という牛の病気です。BSEにかかった牛は脳に障害を生じるため、まともな歩行ができなくなるなどの症状を発症します。このBSEは、げんざいでも人間にうつるものなのか議論が分かれていますが、日本では、万が一のことをかんがえ、うつる可能性があるものとして対処しています。
アメリカと日本ではBSEに対するとらえかたがちがうため、貿易問題へと発展しました。アメリカはBSEが人間に害を及ぼすことはないと考えているのに対し、日本ではBSEにかかった牛を口にすると、食の安全におおいな危険があると考えています。そのため1年ほどのあいだ、アメリカ産の牛肉の輸入はストップしていましたよね。しかしさいきんになって、食の安全が確保されたとして、アメリカ産の牛肉の輸入は再開されました。食の安全・安心の確保は一個人ではどうしても限界があります。正確な情報の開示もふくめ、日本政府には今後もつよい姿勢での取り組みがもとめられます。
食の安全に取り組んでいるのは厚生労働省だけではありません。農林水産省は、食の安全や安心を確保するために、交付金を拠出するなどの対策をとっています。この「食の安全確保交付金」は、食の安全を見越したうえで、より強い農業システムの整備・発展にちからを尽くしている団体に支払われています。
食の安全や安心を推進する運動は、地方自治体レベルでもおこなわれています。とくに農業に明るい東北・北陸地方ではさかんです。これらの地域では、食の安全や地域の食文化の発展のために、作文を募集したり、セミナーを開催するなど、積極的な啓蒙活動をおこなっています。
関東圏では、茨城県が食の安全には積極的な活動を展開しています。食の安全対策室を設置したり、「いばらき食の安全モニター」を実施するなど、食の安全にたいするつよい関心がうかがえます。
食の安全に取り組んでいるのは、政府などの国家機関だけではありません。特定非営利活動法人(NPO法人)なども積極的に食の安全にかかわっています。とくにNPO法人「食の安全と健康ネットワーク」は、安心・安全な「カスピ海ヨーグルト」を発売し好評を得るなど、多彩な活動をおこなっています。
わたしたちが食料をえらぶときには、賞味期限を確認するなど最低限行動にうつせることがあります。しかし、科学的な基準などにもとづく厳密なテストは、国と各食品会社に頼らざるをえません。ですから両者にはこれからも、食の安全や安心に対して、厳正な態度で臨んでほしいものです。
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